1.発足
(一社)神奈川健康生きがいづくりアドバイザー協議会(略称:神奈川健生)の社会貢献部会での発案から約2年
の準備期間を経て2013年12月に25名の会員で発足しました。
実績第一主義の世界で意欲に燃えながらも手探りでのスタートとなりました。会則や各種規定類の作成に時間を
費やす日々でしたが、幸い、専門職や親族としての経験者が多く、必要なノーハウや受任へのアプローチについて
着実に地固めが出来ました。パンフレットやリーフレットの作成とPR活動、高齢者や障害者の施設や関連機関など
への働きかけなどを通してセンターの活動を紹介しました。
2.初受任
発足から丸2年を経て最初の受任となりました。きっかけは会員が障害者の家族の会とのつながりで後見人受任
についての打診によるものでこの実績を評価され、続いて2件目の受任へと結びつきました。
3.曲がり角
発足時の熱気が一段落して退会者も増える等、運営に課題が見えてきました。賛助会員制度の導入・会員条件の
見直しなど体制の見直しを行うほか、セミナー講師や無料相談を積極的に引き受けたり、きめ細かい受任案件への
対応、行政や障害者・高齢者団体へのPR活動など、発足から4~6年頃は難しい時期でした。
4.発展
それらの地道な活動は次第に評価されるようになり、行政や相談機関、福祉施設、病院などからの候補者依頼が
増えるようになりました。また、関連他団体からの紹介案件の受任、篤志家からの大口寄付や優良事務所の提供、
成年後見センター入会希望者が神奈川健生会員外の入会者が健生会員増につながるなど神奈川健生の社会貢献活動
としての成果が上がっています。
後見人等の受任は2019年度から、2件、3件、4件、6件、6件(見込み)と右肩上がりとなっており、照
会いただいても要員不足からお断りせざるを得ないケースも出ています。
一方、新型コロナの影響は大きく、「寄り添う」を基本とする後見活動が思うに任せない環境が続いています
が、法人後見の特長である相互支援と情報共有機能を活かして安定した活動が継続出来ていると考えております。
5.環境変化への対応
発足から10年を経て当初意図した活動内容とは異なっています。
当初は超高齢社会での成年後見ニーズへの対応(高齢者)を活動の柱と考えていましたが、最初の受任が障害者
であったことから障害者の後見業務が主体となったことです。活動実績の評価からの紹介や法人後見の特長である
継続性(長期対応)・担当者の交代等の柔軟性・多様な障害への経験値の共有などにより、受任の約90%が障害
者であり、20歳代~50歳の若い方が60%超となっています。資産が少ない方や若年者が多く、身上保護を中心
とした後見活動に向けて要員確保と事務所機能充実などの取り組み体制強化が求められています。
関係各位の一層のご支援、ご鞭撻を心よりお願い申し上げます。